外部フィルターの元祖、エーハイム・アクアコンパクトシリーズの1つ。ちょっとお高いイメージですが小型水槽用に設置する外部フィルターなのでお手頃価格。
日本では廃盤となった2004と2005ですが2019年に再販開始になりました。
完成形はこんな感じですね。
付属のホース2本が25cmと短く、基本的には水槽横に設置する想定のセット内容。水中ポンプのため呼び水なしで簡単スタートです。
- 小型で置き場所に困らない。
- 組み立てから設置が超簡単。
- 水槽横や下にも設置可能。
- 流量調節が便利。
- 静音性は高い。
- メンテナンスは苦ではない。
- 水位を低くする水槽にはNG。
特徴的で賛否のある製品ですが、今回スリム水槽(水量約27L)に2004を設置してみてイメージより使い勝手が良かったので紹介します。
なお2004/2005の使い方は基本共通です。
アクアコンパクトシリーズ2004/2005の違い
エーハイム アクアコンパクトには2004と2005の2種類ありまして、違いは大きさと値段がほぼ全てです。
2004 | 2005 | |
適合水槽 | 45cm水槽(約45ℓまで) | 45cm水槽(約45ℓまで) |
流量 | 50Hz 60~300ℓ/h 60Hz 60~360ℓ/h |
50Hz 60~300ℓ/h 60Hz 60~360ℓ/h |
濾過槽容量 | 約1L | 約1.5L |
ろ材容量 | 約0.8L | 約1.3L |
サイズ | 約φ128×(H)191mm | 約φ128×(H)241mm |
電気代 | 50Hz 約97円 60Hz 約78円 |
50Hz 約97円 60Hz 約78円 |
ご覧の通り適合水槽や流量、電気代はまるで同じですが、サイズの違いで2005の方が濾過槽が大きく、ろ材は1.5倍以上入ります。その分、価格は2005が1,000円程高く、ろ過能力では2005が確実に勝ります。
問題なく設置できる場合には2005が断然おすすめですが、今回最も小型のアクアコンパクト2004にしました。
理由は設置予定の水槽高さが25cmと低いからで、水槽横置きが理想だったのもあり、2005の高さ24.1cmがネックになったので。
この形が理想形ですよね。設計上厳しい面もありますが一応フィルターケースが水面下にくるのが最適です。
水槽横に置く場合だとアクアコンパクト2004は最低でも水槽の高さ25cm以上、2005では29cm以上が推奨されてます。ホース接続部の向きからも想像できますが、水槽とフィルター本体の高低差が減るほどホースを短く切っていく仕様です。
アクアコンパクト2004の付属品
ろ材付きで他に必要な物なくスタートできます。
排水パーツはシャワーパイプ、止水栓、エルボー、スリーブ、ジェットノズル。
吸水はストレーナーエクステンションを間に挟むことで長さを168~210mmまで変更できる、水槽の高さに合わせる予備パーツです。
維持費も安いです
セット内容のろ材はサブストラットプロ1L、直径6~11mmの小さめ球体で目安として半年に1回、1/3程度の交換で水質を維持します。
フィルターパッドは細目と粗目が1枚ずつ、それとストレーナー用のスポンジフィルターも入ってます。粗目は洗いだけで相当持ちますが細めの方は定期交換が必要です。
電気代は月100円以下、ろ材の交換もほとんど必要ないので維持費としてはかなり安いですね。
ろ材投入から設置まで、組み立ては非常に簡単
思ったよりもコンパクト。さすがアクアコンパクト。
吸水された水槽水は底部に流れ、粗目→球体ろ材→細目フィルターを通って排水される仕組みです。ろ材等は一旦水洗いして順番にセッティング。
小型で仕組みも簡単です。
流量の調整はイチオシ機能
アクアコンパクトは流量調節機能が素晴らしい。流量の調節には本来工夫が必要で悩みの種にもなりますが上部のダイヤルで0~MAXに設定可能。ちょっと珍しいタイプでこの機能だけでもアクアコンパクトを選ぶ価値があります。
小型水槽でも大きさはピンキリですから、30cmスリムなどほんとに小さい水槽では洗濯機状態になってしまうこともしばしば。こんなのもダイヤル一発で解決です。
可変式の流量は50Hzで60~300L/h。60Hzだと60~360L/hの範囲で調整できます。
ちなみに60㎝水槽でも使える人気の2213だと50Hzで440L/h、60Hzだと500L/h。アクアコンパクトはMAXにしても小型水槽モデルです。
外部フィルターのHz(ヘルツ)
本機は50Hz/60Hz共通なので日本どこでも問題なく使えますが、中には50Hz専用、60Hz専用の外部フィルターがあるので注意が必要。
エーハイムだとEF-500が50Hzと60Hzに分けられ、間違ってしまうと正常に動かなかったり故障の原因にもなります。
お住まいの地域のHzはこちらを参考に。
スリム水槽に無事セット完了
水槽高さ25cmジャスト、フィルターは底部に両面で付けるクッションラバーを使わなければ18cmに満たないくらい。ポンプ部は水槽ふちに引っ掛けるタイプだから設置上凄く楽。
ヒーターとLEDのコードでごちゃついてますが外部フィルター単体でみるとかなりスッキリ。可愛らしい外部フィルターですね。
25cmのホースは8cmにカットして丁度良いくらいでした。余分なホースがないのでセッティング後の外観は良いですね。これは高ポイント。
逆に一度固定すると自由が効かないので設置場所は良く考えましょう。
静音性、ろ過能力【使ってみた感想】
コンセントに繋ぐと呼び水不要で即スタート。組み立てから設置、スタートまで苦労がない初心者にも安心の外部フィルターです。
静音性
上の中と言ったところで全然合格点あげれます。普段生活する中では無音なので全く気になりません。
当初、就寝前など室内の生活音を消してしまうと多少重たいモーター音が聞こえましたが、一週間くらいで完全に無音状態に。寝室でも問題なさそうです。
ポイントはフィルターを水槽にビタ付けせずに1mmでも離すことで振動、共鳴音を消せます。マットがなければ付属のクッションラバーも活用しましょう。
ろ過力
アクアコンパクト2004導入前は改造外掛けフィルターとサブでスポンジフィルターを両用してましたが、明らかに水が綺麗になったのでこれ1つにしました。
水中ポンプは水槽内を圧迫するデメリットがありますがこれなら満足。小型でも外部フィルター効果凄いですね。静音と濾過力が大幅アップしました。
生体メインならエアーポンプが必要?
これまでは外掛け式とスポンジフィルターで酸素容量は十分でしたが、アクアコンパクトのみにすると生体メインの水槽では酸素不足の可能性が出てきます。
実際この水槽も生体に酸素不足の兆候が見られたのですが、こうなれば対応が必要ですよね。
再びサブフィルターの再設置も考えましたが、今回はシャワーパイプを水面に向け、水面を揺らすことで溶剤酸素量のアップに期待。今のところうまくいってる様です。
生体の種類によってはディフューザーを付けるのも良いですね。
アクアコンパクト2004/2005の注意点!
アクアコンパクト導入で気をつけるべきポイントをまとめ。これは絶対!というのは下記2点。
- ガラス厚6mm以下のフレームレス水槽が対象。
- 最低水位は水槽高さから4cmを維持。
設置が厳しくスタートできません。
モーターがこの位置、これより水位が下回ってはいけません。てことで、水槽の高さから最低水位ラインを計ると約4cmです。
普通に飼育する上では全く問題ありませんが、水位を下げた飼育環境を望むなら選んではいけない外部フィルターです。
一緒に購入されやすい商品まとめ/カスタマイズ
フィルターパッドセットは予備が付属されてません。そのうち必要になるので、同時購入すると安心です。
目安では半年経過後から1/3程度の交換。環境により誤差はありますが1つあっても良いかと思います。
シャワーパイプをロングにしたい時に。
ホースは内径12mm/外径16mm。付属ホースは25cm×2本でカスタマイズ性に欠けますが、別途購入で柔軟性がでます。
アクアコンパクトの水量をMAXにして、さらに流れを穏やかに保つにはこれ。
苔にお悩みの方はこちら。フィルター内に入れるだけで苔の原因となるリン酸塩、ケイ酸塩を除去します。アクアコンパクトに特に関係ないですが、これおすすめです。
アクアコンパクト2004/2005まとめ
小型水槽への外部フィルターはおすすめ。
アクアコンパクトは褒めたい機能が流量調節で、小型水槽の水質改善には抜群の効果をもたらしてくれるかと。
タップがないのでメンテナンスはどうだろう?ちょっと疑問でしたがコンパクトでホースが短いのでむしろ容易でした。
きちんと設置できる環境であれば文句のない外部フィルターで、価格も良心的だと思います。