小学高学年になる娘は痩せています。
数年前までは「食べ過ぎると太っちゃう!」と冗談半分で話していたけれど、ある時から変わり始めた。
私、太りたい。
痩せてることを自慢のように話していた娘はもうそこにはいなく、いつしかそれがコンプレックスとなり悩んでいる。
掃除で雑巾を絞る時、服をまくると細い腕。見られるのが恥ずかしくてすぐに元に戻した。
あぁ。痛いほどわかるその気持ち。
僕も昔から痩せ体質で周囲の目を気にしていた。でもだからこそ誰よりも理解できるし、難しい問題だと思っている。
肥満度をあらわす指数BMI
国際的な基準として肥満度をあらわすBMIは簡単な計算式でわかり、その指数で痩せているのか、太っているのかを判定できます。
体重(kg) ÷ [身長(m) × 身長(m)] =BMI指数
・18.5以下なら低体重
・18.5~25の範囲内は普通体重
・25以上で肥満
なお指数22を適正体重として最も病気になりにくいといわれているのが日本です。ただコンプレックスに正確な数値は関係なく見た目が全てだと思う。
痩せすぎを恥ずかしいと感じるようになる
痩せているほどその体型は男性らしい、女性らしいからは遠ざかり、周りの視線が気になり始める。
服もおしゃれに着こなせない。体のラインがはっきりでるような服を極端に嫌い、痩せていると悟られないようにワンサイズ大きめの服を着る。
学生の頃には定期的にピンチが訪れる。体育の授業はハーフパンツやTシャツを着用することになりプール授業なんて、もはや地獄。
アウトドアでも海は避けたい。行くなら山。遊びの活動範囲までも自由がきかない。
腕時計もゆるゆる。ベルトも好みの位置に固定できない。けれども腰の細さを隠したくてきつく締めることもできない。
薄着で外出することが恥ずかしく、怖くなる。
でも周りはみんな気付いてる
完璧に隠すことなんてできない。わかってるけど重ね着をして外出してみる。
「痩せすぎじゃない?」
「もっと食べないと!」
聞き飽きるほどいわれる言葉に、簡単に言わないでほしいと思う自分。会うたびに「また痩せた?」と聞いてくる知人に対し、「変わってないよ」と返すごとに憂鬱になる。
「太りたい」けど「太れない」
そんなに嫌なら太れよと、思う方も多々います。
しかし
痩せたくて体重を落とした人とは全く違い、太りたくても太れないから悩みになっている
・胃腸が弱い
・胃下垂
・食生活の偏り、バランスの悪さ
・ストレス
バセドー病など病気も十分考えられる。原因は様々。もちろん改善できるものもあるけど、遺伝により太れない体質の人もいます。
娘は家系的に太れない体質だ
体質に遺伝の影響はあるのか?
全てを遺伝のせいにはできない。
ただ遺伝により「太りにくい体質」が存在するのは事実。
逆に肥満のデータとして、両親共に肥満である場合には約80%でその子供は肥満傾向に。両親ともに標準体重である子供の肥満率は約10%と大きな差がある。
国によって体格の違いや身体能力の違いがあるように、「太りやすい体質」「太りにくい体質」も遺伝子として受け継がれるのはほぼ確実とみられて、現在でも研究は進められている。
太りにくい体質では一般的な1日に必要なカロリー摂取量では太ることはありえません。それどころか頑張って太ろうと思っても太れません。
昔、本気で太ろうと思ったことがあった。
1日5食を平均として、さらに間食で常にお腹ははちきれんばかりにパンパンにしとく。寝る前には高カロリーなケーキや牛乳1Lを飲み、次第に胃は大きくなり食べられる量も増えていく。
こんな生活を1年間続けてみた。
そしてその結果増えた体重3キロ。しかしその後、1週間風邪で寝込んだあとに体重を計った時に絶句した。全てが元通り、僅か3キロであるがあれだけ頑張って増やした体重が瞬く間に消え去った。太りにくい体質は究極に痩せやすくもあるのだ。
はっきり言って苦痛です
ただそれでも繰り返される言葉
もっと食べないと!
いや、食べても太らんのよ。
いやいや、足りないんだよ!
こんなやりとりに、一体どう返答すれば良いというのだ。
食べても太れないんだよね。
そう答えれば「羨ましい」と言われることさえあり相手が女性であれば嫌味にすら聞こえることもある。
結果として相談しにくく理解されにくい悩みなんです。
人の外見のことを軽々しく口には出せないよ。
「髪、多くていいねぇ」という何気ない一言も、もしかしたら髪が多すぎて悩んでいる人なのかもしれない。
おわりに
「娘は痩せています。」から始めたこの記事ですが、特にいじめられてるわけでもありません。
ただ本人が気にする様になったお年頃。
家ではかなり食が良く兄弟の中でも一番食べてます。それでも痩せ気味なのは事実で悩みの1つであるみたい。
遺伝、体質とも言いましたがそれで諦める必要もなく、本人の努力や改善方法により体質は変化するものと思っています。年齢によっても変わりますしね。
ただ今回記事にしたのは、「こういう悩みもある」と知ってほしかったからです。