2023年10月30日に正式販売が開始されたEarFunの「EarFun Free Pro3」をレビューします。
このモデルはアクティブノイズキャンセリング(ANC)機能やマルチポイント接続に対応しています。
比較するなら2023年コスパ優勝のAir Pro 3の方だと思いますが、2024年現在ではさらに上のAir Pro 4がフラッグシップモデルになります。
EarFun Free Pro 3の製品概要
「Air Pro 3と何が違うの?」と思われるかもしれませんが、性能はほぼ同等です。ただし、デザインは大きく異なります。Air Pro 3は軸付きのイヤホンなのに対して、Free Pro 3は軽量で小型のデザインが特徴です。
ケースのコンパクトさは実際に手に取ってみることで初めてその良さが実感できるでしょう。個人的にはFree Pro 3のデザインが好みで、そのスタイリッシュな外観には惚れ惚れします。
国内最大級のオーディオビジュアルアワード「VGP」で、2023年金賞を受賞したAir Pro 3と、2024年金賞を獲得したFree Pro 3をざっくりと比較してみます。
EarFun Free Pro 3 | EarFun Air Pro 3 | |
Bluetooth | 5.3 | 5.3 |
チップ | Qualcomm QCC3072 | Qualcomm QCC3071 |
サイズ | 67x26x30mm | 60x50x31mm |
重さ | 5g(イヤホン単体) 41.5g(ケース込み) | 5.2g(イヤホン単体) 52g(ケース込み) |
対応コーデック | SBC,AAC,aptX Adaptive | SBC,AAC,aptX Adaptive |
ドライバー | 7mm径 ウールダイナミック | 11mm径 ウールダイナミック |
再生時間 | イヤホン7.5時間 ケース込み33時間 | イヤホン9時間 ケース込み45時間 |
ANC | 最大43dB | 最大43dB |
通話 | cVc8.0通話ノイズキャンセリング | cVc8.0通話ノイズキャンセリング |
低遅延モード | 55ms | 55ms |
防水規格 | IPX5 | IPX5 |
機能 | ワイヤレス・急速充電 外音取り込み マルチポイント接続 専用アプリ | ワイヤレス・急速充電 外音取り込み マルチポイント接続 専用アプリ |
価格 | 9,440円 | 8,990円 |
スペックを見る限り両者の違いはほとんどありません。EarFun Free Pro 3は再生時間ではやや劣るものの、その分コンパクトで軽量化されています。
もしすでにAir Pro 3を持っているなら無理にFree Pro 3を購入する必要はないかもしれません。コストパフォーマンスの面では現在でもAir Pro 3が非常に優秀な選択肢です。
EarFun Free Pro 3 レビュー
パッケージを開けるのにちょっと苦戦。
付属品は本体、充電ケース、Type-C充電ケーブル、イヤーピース5種類、素材の異なるイヤーピース1種類、イヤーフック3種類、綿棒、説明書等。
充電ケースはFree Proシリーズ継承の細長い形状。メタリック調で高級感があって同ブランドの中でもとても好みです。
正面には小さなLEDインジケータが1つ。開閉によって反応して充電残量をお知らせするのが大半の役目です。
背面にある充電ポートでは付属のケーブルや別売りのUSB-Cケーブルで充電が可能です。さらにワイヤレス充電にも対応しており、急いでいる時にも便利な急速充電機能も搭載。わずか10分の充電で約2時間の使用ができます。
このタイプのイヤホンは通常ゴツくて大きめな印象を持たれがちですが、EarFun Free Pro 3はとても小ぶりで、その期待をいい意味で裏切ってくれます。デザインやロゴも洗練されていて見た目も素敵です。
とても取り出しやすく文句なしの充電ケース。ケースとイヤホンはマグネットでしっかり固定されてます。
シンプルで高級感のあるイヤホン。
思ったより厚みも抑えられていてかなりコンパクトな印象を受けました。
イヤホン自体にはL/R表記のみ。イヤーピースは初期装備含めて5サイズと、珍しいフォーム系も1サイズ。これ低反発で遮音性高めなので、より没入感を得たい人には適してます。
実際に使ってみた感想
初めて使う際はケース蓋を開けるだけでペアリングモードに突入します。今では大体のイヤホンはこの感じでとても簡単。
スマホやタブレットなど接続側の設定より「EarFun Free Pro3」を選択するだけでペアリングは完了します。
また本機の醍醐味でもあるマルチポイントは2台同時に接続するときにとても便利。スマホとPC両方で使いたい私にはあると超嬉しい機能で、低価格帯のイヤホンにはなかなか搭載されていないのが現状。
マルチポイントがないイヤホンでスマホとPCで使うとなると、いちいちペアリングを解除してまた接続して~を繰り返さないといけないので、結論、面倒なのでスマホ用とPC用があった方が良い!なんですけどこれがマルチポイントだと解決できます。どっちにも接続してシームレスに切替が可能になるので。2台で使いたいなら「マルチポイント接続対応イヤホンを選べ」です。
ということで実際に使ってみました。
基本操作はロゴ部分のタッチで行います。
装着感ですが、イヤーフックのおかげでうまいことフィットされてる印象。なんとなくだけど落ちそうに感じる場合もあるので、そういう面でスポーツや動きの中で使う場合にはAir Pro 3の方が安心かも。
音質は若干ではありますがドンシャリ寄りで、個人的にはAir Pro 3より好みのサウンド。ボーカルの声も楽器もとても綺麗で澄んでます。特徴的なものはないですが、バランス良くそのままで聴けてしまうクオリティ。
earfunアプリに対応するので音質は好みにカスタマイズ可能です。
満足感が足りなければここでアレンジできてしまうので、アプリ対応のイヤホンってだけで正直価値があります。音質に関してはデフォルトはじめ、予め用意された豊富なプリセット、細かに設定できるカスタムイコライザまで。
earfunアプリの親切なことよ。。装着方法からチュートリアルまであり疑問はここで解決できそう。マルチポイントの接続をここで操作することもできますし、通話マイクの左右設定、音声ガイダンスの言語や音量まで調整が可能になってます。
43dBノイズ低減のノイズキャンセリングは優秀。Air Pro 3と比較して同等の性能なので、この価格にしてこれ以上高望みできないレベルかと。人の声まで消せませんが、環境音はかなり低減してくれる。集中やイライラから解放してくれるANC機能は結構使うことが多いです。
音楽鑑賞時にANCをオンにすると少し低音が強めになる傾向にありますが、ここらへんはアプリのイコライザでいくらでも調整できてしまいます。
装着しながらでも周囲の音を聞ける外音取り込みはノイズ音は若干あるものの、かなり控えめ。違和感あるのは最初だけで、音が変に集約されることもなくてナチュラル。声がとても綺麗に聞こえてAir Pro 3より好み。外出時や会話をしたい時に使える機能です。
まとめ
EarFun最新のフラッグシップモデル「EarFun Free Pro 3」でした。2023年コスパ優勝のAir Pro 3に真っ向から勝負できるイヤホンですよね。
個人的にはコンパクトな充電ケースが最高で、高級感や自己満足度を上げたい場合にはFree Pro 3が勝ります。
高音質に加えて、アンダー1万円では最強クラスのANC性能、2台同時接続のマルチポイントで使い勝手は抜群。
性能は約1年前のAir Pro 3と同等なので、欲を言えばもう1つ圧倒的な違いが欲しかったかも?なんて考えたりもしましたが、コスパ最強クラスのイヤホンに違いありません。
2024年現在ではノイズキャンセリング-50dBを実現した最新のEarFun Air Pro 4が発売されています。
あとがき|ノイズキャンセルの-43dBってどんなレベル?
日常生活での静けさ:一般的な図書館や静かなオフィス環境の音量に匹敵します。周囲の騒音がかなり抑えられて集中しやすい状態です。
自宅の静かな部屋:例えば自宅のリビングルームでテレビが消えている状態や、静かな夜の部屋といった感じです。周囲の音がほとんど気にならない静けさです。
静音モードのカフェ:例えば、カフェで静かな時間帯にいるとき、周囲の会話や音楽がある程度抑えられている感じです。
このレベルのノイズキャンセリングだと通常では高価格帯やフラッグシップモデルのイヤホンで見られるもので、特にノイズキャンセリング機能に優れた製品に搭載されています。
さらに強いノイズキャンセリング性能を持つイヤホンを望むなら?
Sony WF-1000XM5:ソニーの最上級モデルで業界トップクラスのノイズキャンセリング性能を。環境音を効果的に打ち消し非常に静かな体験を提供します。
Bose QuietComfort Earbuds II:ボーズの高性能ノイズキャンセリング技術が搭載されており、非常に強力なノイズキャンセリング。特に風の音や外部の音を効果的にカットします。
Apple AirPods Pro (第二世代):Appleのイヤホンで非常に高いノイズキャンセリング性能を持ちます。
Sennheiser Momentum True Wireless 3:センハイザーの高品質な音響技術が搭載されており強力なノイズキャンセリング性能を提供。音質も優れています。